大腿骨骨折で手術後の入院から家に帰れる望みもなくなってしまった母が、数年前まで趣味にしていた木目込み人形。
母の入院中に家を整理してたら出てきた木目込み人形用の大量のハギレ、ゴミにされそうなところを、私が全部引き取りました。
金襴や絹などおそらく高価な生地と思われ、捨てるには忍びないので母が20年以上も続けてきた(捨てられなかった)思いを作品にすることにしました。
木目込人形は、桐の木の粉(桐塑)にのりを混ぜた粘土状のものを固めて、そのボディに掘った細い溝に布を木目込んで着せ付けるお人形です。母は真多呂人形のお教室に通っておりました。
たくさんのハギレを眺めているだけでも楽しい♪
お人形を作るほどの量のハギレはないので、木目込みパッチワークにチャレンジしてみることにしました。
木目込みパッチワークキットの通販はありますが、木目込んでいくボードのみの販売は見つかりません。
木目込みパッチワークの材料準備
ボードの購入
通販でボードが見つからなかったので、100円ショップへ。
発泡スチロールで木目込みパッチワークを作った人のブログを参考に。
用意する道具
左から
はさみ:息子が小学校の時の裁縫道具箱に入ってたはさみ
握り鋏:私が小学校の時の裁縫道具箱に入っていた握り鋏(錆あり)
目打ち:義理の母の裁縫道具場に入っていた目打ち
カッター:引っ越しのたびに大活躍してたカッター
母の捨てられない性分を受け継いで何十年も前の道具を使用(十分使えます)
のり:木目込み人形用の糊を使います
同じ箱の中に、似たような色の粉、同じ大きさの袋がたくさんあり、全部のりだと思っていましたがよく見ると茶色っぽい粉の袋には「きりこ」と書いてあります。
「きりこ」はのりと水を混ぜてボディの修正に使用するようです。
木目込みパッチワークを作っていきます
下書きします
「今年の干支は虎」
「母は今年96歳の年女」 ということで干支の虎をデザインすることにしました。
まずは発泡スチロールに鉛筆で虎を下書きしてみましたが、発泡スチロールに鉛筆書きはゴツゴツしていて滑らかに書けません。
下書き部分に切り込みをいれます
カッターナイフで下書きの鉛筆部分に切り込みを入れて布を木目込む溝を彫ります。
発泡スチロールはゴツゴツしてて下書き通りに切り込めず、ラインがいびつになります。
布を木目込んでいきます
虎の身体の色は、虎っぽい布が無く迷いに迷って地模様のあるゴールドにしました。
布は絵より数ミリ大きめにカットして目打ちで木目込みます。
下書きをトレーシングペーパー等で写し取って、型紙を作ってから布を裁断するのが本来のやり方ですがトレーシングペーパーがなかったのと、せっかちな性格のため適当に布を裁断
発泡スチロールはやっぱりダメか・・・と諦めかけましたが、虎の目を付けて尻尾を置いてみたら虎の表情が出てきて気を取り直し、
回りの額部分に金襴の布を置いてみてイメージ作ります。この時点で背景はまだ未定。
背景の図柄・絵柄を決めます
ハギレの布を虎の回りに置いてみて、柄や色が合う布を選びます。
足りないと困るので大きめのハギレを選びます。
結局布が足りなくなり、ツギハギ部分の上から模様を貼り付けてごまかして完成
虎の輪郭をきれいに仕上げるために、金色の細い紐を輪郭に木目込み
作りながら絵柄・図柄を決めて適当に作っていく過程も楽しめます。
完成後
以上材料費は100円でした。
完成後にハギレを整理して片付けていたら下の方から見つかった虎柄の生地
せっかちで適当な性格のせいで、せっかくの虎柄を使えずじまい。。。