5月の中旬、大正生まれの95歳の母が家の中で転倒、大腿骨骨折してしまいました。
転倒といってもちょっと躓いて転んだ程度です。
数年前から認知症の症状が現れていたものの要介護1、週1回デイサービスに通うほど元気にしていたのですが。。。
長年私の実姉と2人暮らしの母は、90歳過ぎるまで炊事・洗濯・掃除などの家事全般をこなしていました。
そんな母も、認知症の症状が少しずつ進み家事も儘ならぬ状況、食も細くなり体力もすっかり減退していたところでした。
救急車で病院へ、レントゲン検査の結果大腿骨骨折、即手術となりました。
入院・手術
高齢化がすすみ、高齢者の大腿骨骨折は珍しくないとのことです。
担当医が、大腿骨の模型を手にしながら説明してくれたのは
「骨折部位が関節包の内側にある大腿骨頚部のため、骨癒合が不可能なので人工骨頭置換術をします」ということでした。
術後に関節脱臼を生じる可能性も説明されましたが、とにかく母の痛みを和らげて欲しい、リハビリでまた自力で歩けるようになって欲しいという望みを医師に託しました。
入院時まずPCR検査をしましたが翌日の手術の朝に発熱し再びPCR検査、予定時刻を大幅に遅れて手術室へ。
術後に手術室から出てきた母は部分麻酔だったため意識はあり数分会話、コロナ禍で面会もままならないので母と会えた貴重な時間でした。
術後の傷口の経過は順調でしたが、病院でのリハビリだけではすぐに歩けるはずもなくリハビリ専門病院への転院をすすめられます。
リハビリ転院
手術後2週間がたち、病院から紹介されたリハビリ病棟のある病院に転院となりました。
この時点ですでに母の認知機能は明らかに低下、「私達姉妹が一緒に生活していている」という設定になっていました。
骨折後にせん妄症状もあったようで、会話が噛み合わず聞き取れずではありましたが所々は普通の会話もできる状態で少しだけほっとしました。
リハビリをして、家に戻ることが目的の病院のためリハビリテーション病棟の入院はピッタリ2ヶ月という期限があります。
そしてリハビリの1日のタイムスケジュールには2種類有りどちらにするか選択します。
・毎日1日30分程度のリハビリ
・毎日1日2~3時間程度のリハビリ
母の意思を聞くことはできませんでしたが、95歳という年齢で毎日ハードなリハビリは苦痛であろうという私達娘2人の判断で1日30分のコースを選択します。
入院1ヶ月後、患者の回復を見ながら今後の方向性を決めなくてはなりません。
リハビリは思うように進まず歩行器で5メートルほど歩く程度で、ほとんど車いすでの移動。
トイレも車いすで移動して看護師さんの介添えが必要で、自力で歩くには程遠い状態でした。
2ヶ月という期限がせまり、次は介護老人保健施設への転院を検討します。
こちらの病院で母はひとり寂しく96歳の誕生日を迎えました。
コロナ禍のため自由に面会はできず、1回10分のタブレット面会を2回。
2回目は体調が悪そうで
「なんとかここから出して欲しいという」思いを必死に訴える姿に心が痛む10分間でした。
介護老人保健施設(老健)に転院のため家族面談
リハビリ病棟の近くの老健を紹介され、家族面談をしました。
老健は自宅で生活できる状態に回復して在宅への復帰を目標に心身の機能回復、活動の向上を行う施設です。
老健もまた入所期間は原則として3ヶ月とされています。
母が3ヶ月後に自宅に戻れるのが理想ですが、不可能な場合を想定して特養の申請、または認知症専門の精神科のある病院への転院など家族が考える猶予期間になるかも知れません。
老健との家族面談も無事終了し、老健への転院の日程の連絡を待つばかりといった頃に、病院から夜の9:00ころ電話が入ります。
「母が家に帰りたい帰りたい」と興奮状態とのこと。
興奮を抑えるため夜眠れるようにするために、今まで服用していた精神安定剤の薬を強めることになりました。
母が服用している薬はすでに5種類以上でしたがさらに薬漬けといった状態です。
この時点で母の頭の中では「家に幼い子どもが居るから帰らなければならない」という設定になっていました。
精神不安定の場合は、老健は受け入れ不可とのことで、認知症専門の精神科のある病院を勧められました。
ここで母の介護認定は一気に介護4に。
続く→https://mietoko.com/family-mother-kaigo2/